事業所の垣根を
超えた交流で
地域の高齢者を支援
ネットワークの構築で共に支えあう環境づくり

急速な高齢化に伴い、団塊の世代が75歳以上となる2025年以降は医療・看護・介護の需要が大幅に増加すると予想されています。
国は、高齢者が住み慣れた地域で人生の最後まで過ごせるよう、地域全体での支援体制(地域包括ケアシステム)の構築を推奨。
地域包括ケアシステムづくりを精力的に行っている、熊本市南区通所事業所連絡会「ともにステップ」。
実行委員のささえりあ幸田・生活支援コーディネーターの堤信泰さん、事務局の株式会社シンパクト・元田真一さんに話を伺いました。

通所事業所連携で徘徊者の発見を迅速に

 平成26年(2014年)7月、ささえりあ平成(現ささえりあ幸田)圏域の通所事業所が集まって「ともにステップ」はスタートしました。「もともとは、ささえりあ平成主催の地域活動の場でどうすれば認知症徘徊者の発見を早くできるか、という話から始まりました。そのためには地域にある通所事業所の連携が必要だと感じ、システムづくりを考え始めました」と元田さん。「地域のさまざまな機関が連携し、そこに住む高齢者を支えるというしくみを中立の立場であるささえりあが、まず事務局となり、事業所の垣根を超えたネットワークが形成されることを目指しました」と堤さん。

株式会社シンパクト
元田 真一さん
ささえりあ幸田
堤 信泰さん

定期的な勉強会で交流のきっかけづくり

 「ともにステップ」では、年に3~4回開いている勉強会やグループワークを通して、通所事業所職員のスキルアップや他の事業所と交流するきっかけづくりを行っています。「現場の職員さんは“本当にこの対応で合っているのだろうか”と不安を感じることも多いようです。他事業所の取り組みを聞くことで、自分たちの課題や疑問を解決できることもあります」と堤さん。「現場で働く人にしか分からない苦労もあると思います。解決策が見つかり、それが実践で生かされることで仕事へのモチベーションアップにもつながります」と元田さん。顔見知りになることで連帯感が生まれ、地域全体で支えているという意識も高まります。

グループワークの様子
座るを学ぶとした講話
パーソンセンタードケアについての講話

多方面からの関わりで“共創”する地域へ

 現在、ささえりあ幸田圏域内では「ともにメディサポ(医療連携室担当者連絡会)」「ともにスキップ(訪問事業所連絡会)」「ともにスピーチ(失語症の方と家族の会)」と、「ともに〇〇」のシリーズが展開されています。「他分野へ広がることで、多職種の連携も期待できます。自立支援型地域ケア会議の設立が一つの例です。それぞれの役割を知って、得意分野を生かしながら同じゴールを目指すようになれば、地域全体の介護のレベルが上がるのではないでしょうか」と元田さん。「住み慣れた地域で安心して暮らす高齢者が増え、互助がうまく作用することも期待したいです。ともにステップが南区の通所事業所を支援するネットワークの核になり、地域を共創していく仕組みになればと思います」と堤さん。

第1回熊本市南区通所ケア大会「デイの底力」の様子

取 材 協 力

熊本市南区通所事業所連絡会
「ともにステップ」

  • 実行委員ささえりあ幸田☎096-370-5055
  • 事務局株式会社シンパクト☎096-288-3639
    (ケアサポート メロン)