自宅でできる筋力アップ運動!
年齢を重ねても健康で楽しく

人は誰でも加齢によって筋力は衰えていきます。
高齢になって筋力が衰えると、他の要因も重なって運動機能も徐々に低下し、
簡単な日常動作さえ難しくなってしまいます。
そこで筋力を落とさないために“自宅でできる簡単な筋力アップ運動”について、
『熊本市高齢福祉課生きがい推進班』の勝木誠さんにお話を伺いました。

「フレイル」を知っていますか?
黄色信号を見逃さないのが重要

 今「フレイル」という言葉が注目されています。「フレイル」とは、筋力や心身の活力が低下し健康障害を起こしやすい状態、つまり健康と要介護の問、介護が必要になる手前の黄色信号の状態をさします。この状態の人たちがいかに要介護にならないかが、一つの課題になっています。たとえ、要介護になったとしても少しでも生活の質を落とさないように、日々の生活改善が重要で、その一つが筋力アップ。筋力アップは運動機能を高め日常動作をスムーズにします。また、血行を促進し、新陳代謝を活発にして、動脈硬化や生活習慣病などの予防にも繋がります。さらに運動をすることで、気分転換になったり食欲が増したりとさまざまな効果もでてきます。しかも年齢に関係なく、いくつになっても筋肉量を増やすことが可能です。まずは簡単な運動から始めてみては、いかがでしょう。

介護・介助が必要となった原因、
女性は骨折や転倒が一番多い

  熊本市の高齢者を調べてみると介護や介助が必要となった原因は高齢による機能低下の他に、男性は脳血管疾患や心臓病などの生活習慣病、女性は筋力低下による骨折や転倒が多いことが分かっています。加齢によって体を支える「抗重力筋」と呼ばれる筋肉が衰えやすくなり、「立つ」「歩く」「姿勢を保つ」などの日常的な動作が難しくなり、何気ない所で転んだりつまずいたりして骨折してしまうこともあります。骨折して入院などすると筋力はますます衰え、介護や介助が必要となる状態を招く恐れもあります。

介護保険の実態介護・介助が必要になった原因

毎日の食事も重要なポイント!
運動と合わせることで効果アップ

  運動と並んで大切なのが毎日の食事です。1日3食、規則正しくバランスの良い食生活を心がけることが大切です。毎食ごとに、ご飯やパン、麺などの主食と魚や肉、卵などの主菜、野菜などの副菜などをそろえると栄養バランスが良くなり、「エネルギー」、「たんぱく質」と「ビタミン・ミネラル」を効率よくとることができます。

自宅で簡単にできる筋力アップ運動体調に合わせてまずは10回を目安にスタート!

「座る」「立つ」「歩く」などの日常生活に必要な
筋肉を鍛え、転倒や骨折を防ぐ簡単なトレーニング
足の後ろ上げ

①両足を少し開き、イスから少し離れて立ちます。
両手でイスの背をつかみ、上体だけ45度ほど前に傾けます。

②片足をゆっくりと後ろに上げます。
この時、ひざが曲がらないようにするのがポイン卜です。

③1秒間、そのままの状態を保ったあと、ゆっくりと元の姿勢に戻ります。
④これを左右各10回、繰り返します。
※できるだけひざをのばし、背中を反らさず上体を45度前に傾けると腰に負担がかかりません。

4分の1スクワット

①両足を肩幅よりも少し広めに開いて立ちます。
②上体を真っすぐにしたまま「1、2、3、4」と4段階に分けて、
ゆっくりとひざを曲げて腰を落とします。
4分の1くらいの軽めの屈曲で十分です。

③②と同様に「1、2、3、4」で、ゆっくりひざをのばし元の姿勢に戻ります。
④これを10回、繰り返します。

※足を曲げた時ひざの頭がつま先より前にでないようにしましょう。
深く曲げすぎると腰やひざを痛める可能性があります。
※バランスがとりにくい場合は、イスや壁に手をそえて行いましょう。

つま先立ち

①軽く両足を開き、イスから少し離れて立ちます。
②つま先を軸にして「1、2、3、4」でゆっくりかかとを上げ、
「1、2、3、4」でゆっくりかかとを下ろします。

③これを10回繰り返します。
※バランスがとりにくい場合は椅子の背や壁に手を添えて行いましょう。

ここに注意
ストレッチで体をほぐしてスタート

筋力トレーニングを始める前に軽いストレッチなどで事前に体をほぐしましょう。急に始めると筋肉や骨に強い負荷がかかりケガの原因になります。

自分の体調に合わせて

10回はあくまでも目安です。自分の体調に合わせて回数を選んでください。毎日する必要はありません。疲れたり、痛みが出た場合はトレーニングを休みましょう。

水分補給は忘れずに

トレーニング中ばかりでなく毎日の水分補給はこまめに行いましょう。高齢になるとのどの渇く感覚が鈍くなるので積極的に水分補給を。1日の目やすは1~1.5リットルです。

取 材 協 力

熊本市 健康福祉局 福祉部
高齢福祉課 生きがい推進班
TEL. 096-328-2963(直通)